所 信
2022年度
一般社団法人因島青年会議所
理事長 弓場一輝
はじめに
近年、私たちの街因島も多くの地方都市と同様に、過疎化の進展による人口減少とそれに伴う地域経済の収縮により、私たちが幼いころから当然のように街に在ったものが消えていっています。
さらに一昨年日本にも現れた新型コロナウィルスにより、人々が集まることが避けられるようになりこのような問題がより一層顕在化しました。
また新しい生活様式が提唱され、様々な場面でこれまでの業務の在り方や活動の内容が見直されるようになりました。
私たち青年会議所もまたこのような状況のもと常に変わり続けています、それは最も重要な使命である街づくりの運動の灯を消さないためです。
どんな状況でも挫けず前に進み続ける、そしていつの時代もこの街に寄り添い、その課題を見つめ真摯な取り組みによって希望を次代へと紡いでいくことこそが私たちの存在意義です。
考えること行動すること
青年会議所の運動では、何をするのか以上に何のためにするのかということが常に問いかけられます。
そのため動き続けるためには常に考え続けねばなりません、考えて形作ることと考えた形を現実のものにすることはどちらも重要なことです。
特にこの困難の時にあっては、これまでの固定観念を離れ、青年としての柔軟な発想で何のために行うのか、どのように行うのが良いか、どうしたら出来るのかと考え続ける必要があります。
一人一人が輝く組織
私たちの組織はさまざまな職業、異なった能力を持つ多様な会員で構成されています。
会員一人一人に得意なこともあれば苦手なこともあります、しかし自分の得意なことや出来ることという見えない殻の中に安住していては個人としても組織としても成長することがありません。
会員誰もが苦手なことやなじみのないことにも果敢に挑戦していく、そのような姿を他の会員みんなで積極的に支え応援することにより誰もが輝き成長していく組織を目指します。
まちづくり
私たち因島青年会議所の運動の根幹はこの街をより豊かな社会とするために、そこに暮らす人々にさまざまな成長と発展の機会を創り出すことです。
そのために私たちはこれまで様々な講演会・青少年向けのスポーツ事業・市民を対象とした催し等を行って参りました。
今日まったく同じ形で事業を行うことは難しいかもしれません。
しかし形を変えたとしても同じ目的を持った事業はできるはずです、それは大変困難でこれまで以上に事前の調査と深い考察が重要になって来ます。
その目的の実現に至る道は平坦ではありませんし、新たな道を切り拓く必要があります。
しかし私たちは進み続けなければなりません。
人々が元気を失い街が沈滞している今だからこそ私たちが行動することによって輝く街の未来を創り出します。
人づくり
行動が制限され、内に籠りがちな厳しい時代を乗り越えなければならない今だからこそ、まず個人の能力の向上が重要です、それは必ず自信につながり逆境を跳ね返す底力になります。
次にその能力を活かす視野の広さと敏捷さを養い、今日の変化する状況に合わせて主体的に行動できる人間とならねばなりません。
そしてこれらの力をもって仲間たちを支え助けることのできる人間こそが今日私たちに求められている人材です。
仲間づくり
一人の人間が考え行うことには限界があります、みんながバラバラに物事に取り組むより多くの人たちが力を合わせた方がより大きな力が生まれ、さらに良いものが出来上がります。
一人より二人、二人より三人と仲間の輪と協力の繋がりを広げて参ります。
そして私たちに関心を持ってもらうためには、私たち自身が明るく気軽に語り合える魅力的な存在でなければなりません。
その関係の広がりが共に活動する仲間を増やし、街にさらなる明るい兆しを生み出していきます。
結びに
我々、因島青年会議所の良さは誰もが確固たる自分の意見を持っていることです、自分の考えに妥協しないところです。
頑固なまでのその想いは時に大きな衝突を生み出しますが、衝突から生み出される熱は常に私たちを鍛え成長の機会を与えます。
そしてもう一つの良さはすべての会員がこの街に大きな愛着を抱いていることです。
誰かに強いられるわけでなく自発的に街のために行動する会員の存在は因島青年会議所の原点であり大きな財産です。
この因島で今の時代であるからこそ、なさなければならないこと見据え私たちは進み続けます。