所 信
2023年度
一般社団法人因島青年会議所
理事長 窪田恵介
はじめに
新型コロナウイルス感染拡大により、私たちの生活、活動は一変しました。これまで感染予防のために、基本的な感染予防の実施や「不要不急」の外出の自粛、「3つの密(密閉・密集・密接)」の回避の徹底が叫ばれ、まちでは人々がみなマスクをしており、新たにリモートワーク等が普及しました。そして、何より、何かを行う際には、公私を問わず常に「重要至急」か否かが問われるようになりました。その結果、不必要とされたものについては削ぎ落とされ、本当に必要なこと、価値が認められることが残る社会となったように感じます。新型コロナウイルスは、人々の生活様式を変え、価値観をも変えたのです。そのような新しい変化の波は、因島青年会議所の運動にも影響を与えました。今後、我々が青年会議所活動を行う際には、市民により、まちにとって「本当に必要なことなのか、価値の認められることなのか」がより真摯に問われるのではないでしょうか。因島青年会議所には、設立時から55年に亘り繋いできたまちに対する想いがあります。歩みを止めることなく、社会の変化にあわせて因島青年会議所の運動を進化させ、因島というまちの質的価値を高め、変わらぬまちと人の想いをより良い未来に繋ぐことが何よりも重要なことであると考えます。
地域から必要とされる活動を
因島青年会議所は、設立当初からその時々の課題解決に取り組み、その様々な運動を繋いできました。このことは、コロナ禍にあっても変わることはありません。むしろ、市民によりまちにとって「本当に必要なことなのか、価値の認められることなのか」がより真摯に問われる時代であると言えます。このような時であるからこそ、本来の青年会議所のあるべき姿に立ち返って運動・活動を推進し、質的価値を追求する姿勢を地域に示すことが、現在の因島青年会議所に求められる役割であると考えます。因島は自然にあふれ魅力あるまちです。このようなまちを維持し、その価値を高めるために、そして地域に必要とされる運動によって、因島というまちの価値を高め、まちと人の想いをより良い未来に繋ぎます。
活動内容を知ってもらう取組みをしよう
現在、因島青年会議所を知らない人はどれ位いるのでしょうか。やはり年々認知度は低下しているのではないでしょうか。因島青年会議所がまちの課題に沿った活動をいかに展開しても、市民に認知されなければ運動にはなりません。ましてや、様々な情報があふれているこの時代に目に触れられる情報として発信できなければ、因島青年会議所の存在意義も埋もれていきかねません。
因島青年会議所の運動の成果を適切に発信すること、それが市民の因島青年会議所の認知度を向上させ、地域に対する影響力を高めることに繋がるのです。
運動の適切な発信により、因島青年会議所の認知度を向上させ、地域に対する影響力を高めます。
時代に合った組織づくり
新型コロナウイルス感染拡大を受けた緊急事態宣言が出されたことから、急速にリモートワークが普及し、政府もリモートワークを推進している状況にあります。このような時代背景の中、会議運営や諸規則の運用のあり方について、因島青年会議所の歴史の中で確立された伝統を受け継ぎつつも、変化に対応させて、効率的かつ効果的な組織運営を模索し、確立する必要があると考えます。オンラインを導入することも含め、そのメリット・デメリットを慎重に議論し、運営ルールを見直します。そして、ルールを厳格かつ効果的に運用することで、有意義な議論を行うことのできる環境を構築します。
会員拡大・会員交流
卒業制度のある青年会議所において、持続可能な組織であり続けるには、常に会員拡大を行っていかなければなりません。しかし、近年では少子高齢化問題と人口構成の変化により、地域を担う人財が減少傾向にあり、全国的に会員減少が大きな問題となっています。逆境の時代において志高き人財を拡大するために、青年会議所の特色を魅力として広く発信する必要があります。時代に即した事業を構築する中で多くの仲間と出会い、切磋琢磨し、深い絆で結ばれ、共に成長し、相互扶助の精神を養える貴重な組織です。絆は青年会議所活動の根幹であり、多くの絆は無限の可能性を秘めています。志高き人財が集うことは、JCがこれからも活動できる団体であることを意味します。
結びに
JCは40歳までと限られた時間で、入会歴や役職に関係なくどのような姿勢でJC活動に取り組むかによって成長の度合いは違ってきます。青年会議所では様々な活動を通して挑戦・成長する場が提供されますが、自ら限界値を決め成長することを止める人、失敗を恐れて行動を起こさない人もいます。私は挑戦する機会があるのであれば、自ら挑戦し続け、仮に失敗したとしても試行錯誤を繰り返しながら成功するまで諦めないほうが成長すると考えます。そして成功したときにはじめて、失敗から学び続けることの重要性を知るのだと思います。我々の活動に失敗で終わることはありません。この機会を自ら掴み取りすべてを成長につなげ、地域からこれからも必要とされる団体であり続けるために共に活動していこう。挑戦し続け、経験を活かし限られた時間で自らの行動と意識を変えて共に成長し続けなければならない。コロナ禍の中でここ数年やりたいことを満足に活動できませんでした。2023年度はやりたいことを最大限できるような活動状況を皆でつくっていきましょう
【基本方針】
- 会員同士の絆を大切にした組織運営
- 規律ある例会の運営による会員の相互交流と資質向上
- 会員の拡大と育成
- 効果的な事業実施に向けての広報活動の展開
- 他団体と連携した協働のまちづくり事業の実施
- 地域の次世代を担う青少年の健全育成事業の実施
- 55周年記念式典の開催
