第43代理事長 桧垣篤

はじめに

第43代理事長 桧垣篤 1967年に創設されて以来、(社)因島青年会議所は42年に亘ってこの地域で活動してきました。その間、高度経済成長やオイルショック、バブル経済の崩壊等様々な局面においても、常に青年としての英知と勇気と情熱をもって明るい豊かなまちづくりを目指しておりました。

また近年においては異常気象による地球規模の環境問題、耳を疑いたくなる様な不祥事や事件が後を絶ちませんが、今も我々の活動の姿勢は変わることはありません。そのような現状の中で今、我々に求められ、また出来ることは何かを考えたとき、初心に立ち返り、人と人、人と地域の繋がりが一番大切ではないかと考えます。

まちのために

まちづくりを行う団体である青年会議所は、地域のために様々な活動を行っております。しかし、その活動が本当に地域の方々に理解され、そして役に立っているでしょうか?我々の目線で判断した独りよがりな事業をし、勝手に満足してないでしょうか?

近年社団法人制度改革が進み、公益社団法人としての青年会議所のあり方が問われております。したがってJCとして失敗を恐れずに目的意識をもって能動的に行動することはできても、その行動による結果がどうであったか、また周りに与えた影響はどうであったかを考察し、次のステップに繋げることを行わなければなりません。そのくり返しが公益の、そして地域のためのまちづくりになっていくことであると考えます。

伝えることの大切さ

人にはそれぞれ役割があります。地域での役割、会社での役割、そして家庭での役割などです。その役割を果たし、人に伝えること、また伝える能力を身につける事はより大切なことと思います。我々の日々の生活の最小単位は家族であります。子どもを持つ親の責任として言葉で伝えることも大切ですが無理に飾った言葉でなくても良い、行動でまた背中で伝えることは次世代を担う子どもを正しい方向に導き、明るい未来を切り拓くために最も重要であると考えます。

JCの可能性

JC活動は単年度制であり、毎年メンバーの役割は変わってきます。立場が変われば見方も変わってきます。それぞれの役職で常に前向きに、そして少しの背伸びをしながらポジティブに1年を過ごそうではありませんか。その連続が成長に繋がり、その姿勢で様々な活動を通して得がたい経験ができるところがJCの良い点であります。

我々JCメンバーはそれぞれ仕事をもっています。その仕事をこなしながら地域の青年経済人としてJC活動をしていくことは決して容易ではありません。しかし会員として送り出している企業の求めているものは、会員がJC活動を通して様々な出会いがあり、真の指導者たる者に成長していくことではないでしょうか。強い指導力を発揮できる説得力のある指導者の育成こそが、会社や他団体ではできないことであり、JCに求められていることと考えます。

おわりに

JCの三信条は「奉仕・修練・友情」であり、JC活動を続けていくことが自分のためになり、人と人との得がたい絆が生まれてくるものであると思います。つまり一つ一つの事業や出会いを大切にし、それによって自分の“器”を大きくすることが可能なのが“JC”なのです。己を信じ、仲間を信じ、あらゆる事を受け入れることを一年間続けていき、メンバーと共に成長していきます。

己のために、まちのために ”1歩前へ考動しよう”